さびしさ

2013年8月11日 日常
・若い人たちと飲んでいて。
 「彼氏のLINEがなかなか既読にならなくてさびしい」
 という話を聞いて、
 ああ、さびしさのかたちも時代で変わってゆくんだなあ、と思った。
 「彼氏のLINEが既読にならない」
 というさびしさ。
 経験したことはないけど、わかる気がする。

・花火大会があった夜、電車に乗って座っていたら、
 目の前に浴衣の女の子と大学生みたいな男の子のカップルが。
 会話が聞こえてきた。
 女子「何食べる?」
 男子「早くふたりになりたいからすぐ食べられるものがいいな♡」
 女子「いいよ♡」
 男子「ありがとう♡」
 女子「じゃあ…はなまるうどんとか?」
 男子「うーん、でもみんなに浴衣見せびらかしたいから
    もうちょっと若い店がいいかな…考えていい?」
 女子「うん♡」
 …と、続きが聞きたかったのですが降りる駅になってしまって
 ここまでしか聞けませんでした。
 降りるとき確認したらなかなかの美男美女。
 結局あのふたりどんな店に行ったんだろう…。

・夏フェスの招待券をもらって、ひとりでVIPルームで見てきました。
 ライブはよかったし、涼しかったし、ビールも美味しかったけど、
 何だかさびしかった。
 アリーナで汗だくになって踊り狂ってる人たちを見下ろしながら、
 この先待っているかもしれない風景を思い描いたらあまりにも寒々しくて、
 とにかく、仕事が100%になってしまわないように気をつけよう、
 仕事以外の人生を確立しよう、と心から思いました。
 自分を俯瞰するカメラは必要だけど、他人まで俯瞰するようにならないように、
 これ以上ろくでもない人間にならないように。

・そういえば、遺品を整理していたら、25年前の自分の写真が出てきました。
 誰だかわからなかった…ホントに。
 やせてるし、若いし、仕事できなさそう。
 っていうか実際全然できなかった。
 まわりがみんなすごく見えて、なんで自分はこんなとこにいるんだろう、って。
 おどおどしすぎてイベントコンパニオンのお姉さんに説教されたりしてたな。
 そういう生きづらさは今は全然ないなあ…。
 あの頃の自分は痛すぎて絶対戻りたくない。
 かと言って今の自分もどうかと思うし…。
 人生難しいですね。

・「ラノベの中の現代日本」(講談社現代新書)面白かった。
 なんか今の若い人たちって、もしかしたら
 歴史上今まででいちばん生きやすい時代を生きてるんじゃないかな、
 ってちょっとうらやましくなる。
 希望もないかわりに絶望もない。
 あるのは「現在」だけ。
 変わり続ける世界の中で、変わらない心地よい今を生きる。 
 そのことを前の世代は「病理」にしたがるかも知れないけれど、
 そういう「前の世代」だって深刻な病理を抱えてる、でしょ?
 だって世界は病んでるんだから。

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